書斎の鍵

この「書斎の鍵」の中に出てくる「書斎のすすめ」という本中本の部分だけ紙質・フォント・レイアウトを変えていて、こういう本に出会うと紙の本だから表現できる面白さを感じた。

デキる登場人物が実は家に書斎を持っていたことが次々と判明して、主人公が変わってゆく筋書き、進研ゼミで見たやつだ!←郵送されてくるDM漫画のやつ。
読書という習慣を啓蒙すべくして書かれた本であり、日本の未来のためにも皆が読書によってブレない「志」を手にいれなければ!という、筆者の強い「志」を考え抜いて具現化したような本だった。

読了した紙の本の背表紙に囲まれて自分と向き合う書斎を持つ重要さを説く。本を読まない人にこそ読んでほしい主題を届けるための媒体として、紙の本を選んでもAIDMAを乗り越え読んでもらえないんじゃないかと、メタ的なところでドキドキした。
でもそれは、口コミマーケティングで乗り越えるんだろう。小説の中でも読書家の父親に反発して読書しなかった主人公が、父親の死をきっかけとする謎解きの中でいろんな人と出会い、影響を受けて考え方が変わっていったように。

現実世界の私も読書家の先生から「書斎の鍵」を勧められたし、読んでいる事をSNSに投稿したら他の本も勧めて頂けたし、私から見て読書しない人に本を勧めるとしたら「書斎の鍵」だと思う。踏み出せば広がる紙の本の世界へ、最初の一歩を担うための本なのか。


既に読書してるのに問題

既に進研ゼミを始めた会員が勧誘DMを読んだ際に「進研ゼミやってもリア充になれていないぞ!」という声が出てくる。

これと同じことが、「書斎の鍵」にもありそう。私について言えば、同世代の会社員と比べると私は読書する方だけど、果たしてブレない「志」を持てているのか?他人との違いを恐れない「変人」になりきれているのだろうか?という問いが生まれた。

発展途上だから結果を焦る時ではないと言い聞かせつつ、読書に対する姿勢について学んだこと(後述)もあったので、方向修正しながら継続してゆきたい。


教科書と小説

本中本が「教科書」で、その前後が「小説」という分け方ができ、両方をとても器用に書き分けていらっしゃる。
父が遺したものと向き合う「小説」として読んでも、登場人物に無駄が無くてパズルのように考え抜かれていて、気持ちを揺さぶられる。読書に関する「教科書」として読んでも、幅広く先人の知恵を集めながらポイントを押さえている。
本中本の「教科書」をバイブルとして崇めて実践する登場人物が「小説」に出てきて、整理された理論に対する実践のような関係になっていて、両方が一貫している。

この切り口で自分について振り返ると、「教科書」ばかり選んできてあまり「小説」を読んでこなかった反省がある。本の中で述べられている通り、読書はそもそも遅効性なのに、私は身に付けてすぐに役立てる本ばかりを選んできた。
自分が人生に迷った時に背中を押してくれるような、先人の人生観を多く吸収すべく、教科書と小説をバランスよく読みたいので、オススメは年中受付中。

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