東神戸マラソンを走ってきた

神戸マラソンと名前は似ているけれど、まったく別物の東神戸マラソンなるイベントが同日開催されている。これまで宗教上の理由から東神戸マラソンには出られなかったのが、先月の改宗を機に東神戸マラソンに出ようと一念発起した。
けっこう厳粛でストイックでなければならない印象があったマラソンに対して、大人が本気で遊ぶ草レース感が新鮮だったので書き留める。

当日に受付で自分の名前を告げると、空港で荷物に付けるタグっぽい奴が手渡される。ゼッケンであり、エイドで通行人 or 選手を見分ける印であり、裏面は自分でタイムを書き込んでの完走証も兼ねている。
参加費3000円の支払いは、主催している焼き鳥屋さんの兄ちゃんにニコニコ現金払いという、超アットホームな運営。神戸マラソンと同日の秋と、春にも開催されていて、今回で13回目になるようだ。

直前のニュースで、神戸マラソンのコスプレ規制が話題になっていた。一方で、東神戸マラソンはそのような事は無いので気兼ねなくスパイダーマンで参加する。

10時のスタートに向けて川の歩道まで降りる。集合してみるとコスプレランナーはそんなにいないので浮いている感もある。

2万人が駆け抜ける神戸マラソンと比べて、東神戸マラソンは定員120人でキャンセルもあるだろうから100人程度といったところか。

主催者からの注意事項がスリリングだった。テレビ局から密着取材オファーがあったけれど、グレーゾーンを攻めてきたのが不特定多数に広まるとやりにくくなるので断ったとか。

選手宣誓では「スポーツマンシップでモッコリ!!」を唱和するという様式美。六甲縦走キャノンボールランのTシャツを着ている選手が多いと思ったら、姉妹イベントだったのね。

いよいよスタート。最初の都賀川は追い抜かず、通行人に道を譲りつつ走る。
神戸市をはじめ、公の組織からは何の後ろ盾も無いけれど、唯一、灘区民ホールは横断幕を引っ提げて応援してくれている(スタッフのつぶやき)。

とにかく信号は守る。お上への届け出はなく、速く歩く団体として薄い目で見過ごして貰っているイベントなので、ギリギリを守って継続するためにもマナーや法令順守には敏感。

最初の10kmは、だだっ広い摩耶埠頭を駆け抜ける。平日はトラックやトレーラーが往来するであろう埠頭は、土日ガランとしている。

おそらく距離の帳尻を合わせるために、コースがグネグネ曲がっていて難易度が高い。このあたりは前後にもランナーがいるので安心。

神戸マラソンが東灘~葺合をスルーするのに対して、東神戸マラソンはシスメックスさん(神戸マラソンの特別共催企業)の本社前も走る。

10km付近のエイド。序盤なのに500mlの缶ビールが振る舞われていることに驚く。

こちらは20km手前くらいの住吉川上流エイド。紙コップごみを無くすため、ランナーは家から持ってきたコップを持参したまま走る。

住吉川でじわじわと続く坂道からダメージを受けつつ、橋を渡って六甲アイランドに降り立った。島を2周する起点に「やめてまエイド」が待ち構えている。
ニュース記事でも「リタイヤいざなう」と紹介されていた東神戸マラソンの名物スポット。

25km地点、30km地点、35km地点でここを通過するので、速いランナーも遅いランナーも同じ場所を共有できるってのが良い。

エイドで振る舞われる食事のテーマは「居酒屋メニュー」だそうな。ボランティアのお手伝いくださった方の好意に支えられているので、お礼に投げ銭をする。

30km過ぎると足が痛くなってくるし、六甲アイランド一周5kmのコースが景色変わらなくて辛い。
距離を守れば、気分を変えるために逆回転しても良いらしい。ランナー同士ですれ違って会釈しつつ走る(早歩き)。

最南端まで来ると景色が開ける。あ、ここのカフェFeelってライヴ出演したことあるとこや。

参加人数100人程度が疎らに散るので、後半になると周囲にランナーがいなくなる。コスプレ規制は無いけれど、昼下がりにスパイダーマンの格好して闊歩している変な人になる危険を孕んでいたのか。
コスプレランナーって自分独りでなれるものでなく、マラソン大会という環境が整っていて、周囲には普通のランナーがいて、観測する人がいて認知するからこそ成り立つんだ!自分だけでなれるもので無かったんだ!という妙に哲学的な発見をする。

35kmあたりで橋を渡るための坂道が待ち構えているのも神戸マラソンと同じ。二階建ての浜手バイパスを登る神戸マラソンと比べると、東神戸マラソンの方がいくらかはマシか。

後半のコースはシンプルだけど、人がいなくなると「このコースであってるのかな?」と心配になる。さりげなく道に引かれたチョークを見るとめっちゃ安心する。

40kmくらいで巡回中の警察から話しかけられるアクシデントがあった。警:「神戸マラソンですか?」、私:「いえ違います」。公式に「東神戸マラソン」が存在しないややこしさがあって、とにかくその場を去りたかったけれど、とにかく足が痛くて逃げ切れない。こういった経験は神戸マラソンには無いだろう。

そんなこんなでゴール。身の危険を感じて自粛していたビールをゴールと同時に解禁する。42.195kmを一緒に走った給食コップで飲むビールは格別だぜ。

「おかえりエイド」が待ち構えてる。カレーとソーセージとマフィンを無心に食する(写真は拝借)

タイムは5時間は切れなかったけど6時間は切れた。タイム計測もセルフサービスなので超アバウト。

同じマラソンでも、改宗前に参加したことのある神戸マラソンと比べると何もかもが違っていて、「走る楽しみ」を構成するものは何だろう?と自分に問う機会となった。厳粛な晴れ舞台を用意してもらって客観的に自分の限界を測る楽しみもあれば、飲み会的なノリの中でも自分を戒めて42.195kmを走りぬくという楽しみ方もある。こっち側の楽しみ方をしたい人、一緒に出ましょう。

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