2017年第7回HMDミーティング
クリスマス色に染まりだしたグランフロントの装飾を横目に、ほぼ毎月、大阪(たまに東京)で開催しているHMDミーティングにお邪魔してきた。
タイトルこそHead Mount Displayを冠しているけれど、シューズ・活動量計・関連UI技術などウェアラブル全般を扱っている研究会。今回は2017年度第7回となる。
研究会やセミナーの類は東京が中心なのだけど、ウェアラブル技術で言えば大御所である塚本先生が神戸におられるためか、珍しく関西でも盛んなテーマという印象がある。
映し出すデータの準備がハードル高いのに対して、既に企業が備えているドキュメント類で対応できるのが主なカラクリ。題名のAIというのは、視界の画像から適切な文章を探して表示するあたりの知的な処理を指していて、諸々がHMDに統合される。
「こんなことも出来るよ」デモとして、Microsoft Hololensの仮想空間に操作パネルを出して操作していた。CADデータを空間上に出すことで、技術者同士のディスカッションに役立てたり。天井や壁の色をリアルタイムに変えることで、住宅内装の提案に役立てたり。
ケータイの「通話」「メール」「電池残量」アイコンは実世界のモノと対応づくので、ピクトグラムも容易に想像がつく。ところが、既にスマホ時代でさえ「Facebook」「twitter」のような現実世界には無い概念がバンバン出てきている。きっと、HMD時代になれば尚更だろう。
そんなご時世だからこそ、ノンデザイナーにとってどの程度までを常識と見なしてよいか探り、作ったデザインが共感を得られるのかリアルタイムにフィードバックを得て相互作用しながらデザインを進める必要があるのかもしれない。そんな次世代に向けての取り組みだろうか。
たまに顔出すとウェアラブル関連のみならずUI業界の動向が掴めて、新しい職場の人に話したくなるタイプの研究会だった。
タイトルこそHead Mount Displayを冠しているけれど、シューズ・活動量計・関連UI技術などウェアラブル全般を扱っている研究会。今回は2017年度第7回となる。
研究会やセミナーの類は東京が中心なのだけど、ウェアラブル技術で言えば大御所である塚本先生が神戸におられるためか、珍しく関西でも盛んなテーマという印象がある。
製造メーカーへのAI,AR,ウェアラブル導入
ARやウェアラブルの導入と言うとゲーム等アミューズメントに限られるイメージがあるけれど、実はビジネスへの応用も相性いいんですよ!という売り込みネタ。事例としては、コピー機の修理をするときに手を使わずマニュアルが参照できるとか。営業支援として型番からマニュアルを参照しなくても、画像認識して目の前に仕様が参照できるとか。映し出すデータの準備がハードル高いのに対して、既に企業が備えているドキュメント類で対応できるのが主なカラクリ。題名のAIというのは、視界の画像から適切な文章を探して表示するあたりの知的な処理を指していて、諸々がHMDに統合される。
「こんなことも出来るよ」デモとして、Microsoft Hololensの仮想空間に操作パネルを出して操作していた。CADデータを空間上に出すことで、技術者同士のディスカッションに役立てたり。天井や壁の色をリアルタイムに変えることで、住宅内装の提案に役立てたり。
現時点で使い物になるかは置いておいて、方向性としてはデザインの進め方をより良くしそうな予感がする。すなわち、手を動かして作る前にリアリティをもたらすことで、問題点を前倒し抽出できるプロトタイピングの環境を提供する。そのデータづくりに工数を取られては本末転倒だから、設計情報から難なく構築できるのは必須だろう。
デザインの現場
理系の参加者が多そうな研究会にて、Unix Designの中内氏が壇上に立ち、デザイナーの立場からピクトグラムのボツ案を発表しだす。もはや、ウェアラブルすら関係ない!!
デザイナーのお仕事について知ってもらおうと、会場からお題を受け付けて壇上でピクトグラムを作るという大喜利コーナーが始まった。
会場からリクエストのあった「自動運転中」のピクトグラムを、その場でイラレを操作しつつ仕上げている。出来上がったピクトグラムは研究会の参加メンバーは自由に使えるとのこと。なるほど、そこでHMDに繋がるのか。
ケータイの「通話」「メール」「電池残量」アイコンは実世界のモノと対応づくので、ピクトグラムも容易に想像がつく。ところが、既にスマホ時代でさえ「Facebook」「twitter」のような現実世界には無い概念がバンバン出てきている。きっと、HMD時代になれば尚更だろう。
そんなご時世だからこそ、ノンデザイナーにとってどの程度までを常識と見なしてよいか探り、作ったデザインが共感を得られるのかリアルタイムにフィードバックを得て相互作用しながらデザインを進める必要があるのかもしれない。そんな次世代に向けての取り組みだろうか。
無電源シューズプロジェクト紹介
塚本研究室の学生が研究テーマのウェアラブルシューズを発表していた。ウェアラブル技術は着脱や充電が煩わしいという問題に対して、シューズを踏んだ電力を使ってセンシングデータを送信することで華麗に解決する。
靴はASICSが担当し、発電モジュール&センサーはPanasonicと神大(他の研究室)が担当し、塚本研では何に役立てるかの応用について研究対象とするという共同プロジェクト。
具体的な応用としては、日常動作を推定してのモニタリング、足圧を正しくかける歩行矯正、老人の転倒予知などを目指している。足裏100箇所から取れる高性能なセンサーだと完璧に行動推定できるのを、少ない点数で済むように配置を工夫していた。
技術的な話はさて置き、提供価値をコンセプト動画で伝えるという手法を、ド理系の研究発表でも当たり前のように駆使しているというのが個人的には新鮮だった。
動向紹介と技術紹介
定例のコーナーとして、一か月分の「動向紹介」と「技術紹介」がある。
「動向紹介」の方は、今月新しく出たウェアラブル関連デバイスの話が24件ざっと紹介された。周囲から「新しいの?」「高い」「欲しくない」「精度は?」という突っ込みが入りつつディスカッションする。
BETSUJINというサービスに対して、「顔面にiPad付けてSkypeするのと何が違うのよ?」「あぁ、装着する人も前は見えるのね」という話で盛り上がるなど。
「技術紹介」は、ウェアラブル関連の論文の内容紹介で、今回はUIST2017から5件ほどの紹介があった。世界的にUISTとCHIはUI関連の二大学術会議で、この手の情報や有識者のコメントが得られるのは有難い。
某UXTED的なノリの勢いあるUIから、先進的なUIまで様々ある印象。まとめ動画があった。
親指と人差し指のジェスチャーを7cm離れた赤外線センサーで捉えるデバイス。非対称な振動で重みを感じさせるデバイス。皮膚の上を動くデバイス。フォトリフレクタを腕に張り巡らせて透過させて手の握りぶりを検知するデバイス。などなど。
たまに顔出すとウェアラブル関連のみならずUI業界の動向が掴めて、新しい職場の人に話したくなるタイプの研究会だった。
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