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イノベーションのジレンマ

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破壊的イノベーションを理解しなおす 製品の性能を高める「持続的イノベーション」を追及するのは一見すると合理的なんだけど、価値基準が異なる「破壊的イノベーション」に足元すくわれるよ!という主題を事例から導く内容。 書籍を通して重要さが解かれる「破壊的イノベーション」について、これまで勘違いしていたことが分かった。具体的には、後から攻めてくる新技術のS字カーブにキャッチアップしないと下から抜かされる意味で、下図の概念だと思っていた。 でも、↑これは「持続的イノベーション」の説明であり、技術者の見極めにより技術革新にキャッチアップするのはそれほど難しくないんだとか。 そうではなく、下図のような新たな用途の価値基準を登場させなければ「破壊的イノベーション」について説明できない。 例えばハードディスク業界の例だと、サーバー用途の大容量・高速という指標ばかりを目指していては、モバイル用途の軽量・耐久という新しい指標が視界に入らないので、気付いた時には死角から抜き去られてしまう。 顧客満足に対するアンチテーゼ なぜ「破壊的イノベーション」にキャッチアップできないのか?に対する答えが、元の価値基準についてきてくれる既存顧客の意見を聞き過ぎてしまうというもの。確かに、マーケットが不明確な新規顧客よりは、差し迫って目の前にいる顧客の意見を聞いてしまいそう。 我々が盲信してきた「顧客の意見を聞いて顧客満足を高めよう」に対するアンチテーゼになっている意味で、先日学んだ競争としてのサービスとも違い、技術革新の時間という視点を与えてくれた。 イノベーションの3要素に当てはめる イノベーションと言えば、Business/Technology/Creative(Customer?)の三要素を思い出す。昨今では、個々の専門性を研ぎ澄ますだけでなく、それぞれの要素を越境するのがトレンドという感じがする。 例えば、「ビジネスモデルキャンバス」は、左にBusinessで右にCustomerを据える。「デザイン・イノベーションの振り子」はTechnologyとCreativeの間を往復する。 今回読んだ「イノベーションのジレンマ」はTechnologyとBusinessを橋渡しするお話だと思いきや、Technologyの革新についてゆけずBusine

しまなみ突撃隊

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昨年度のUX KANSAI 2016セミナーにて、しまなみに実在する企業の課題に取り組んだ。アウトプットとして生み出されたビジネスプランを、本当にUX KANSAIメンバーが夫婦で実現することになり、視察すべくジャーニーへと突撃した。 UX KANSAI 2016で自分たちが取り組んだ問題への答え合わせ(?)の意味と、自らのユーザー体験を記録する意味で書き留める。すんごく楽しかったので、「皆で行ってみようぜ!」と思われるくらい楽しさが伝われば幸い。 チャリで来た!までの道のり 3人が自転車持参の5人一行、テトリスのように自転車3台をSUV荷台へと詰め込んで、1台でワイワイと向かうことができた。 尾道のオシャレスポット U2 で荷物を積み下ろす。乗ってきた自動車は駐車しておいて、自転車でGOする。土日は近くの駐車場が満車なので注意。 自転車を持っていないメンバーは、予約してU2の中に入っている GIANT で借りていた。私も、持参した空気入れが故障していたので、GUIATの空気入れを使わせていただいた。 ホストファミリーの夫婦がご厚意で荷物を運搬してくださり、我々は身軽にサイクリングを楽しむことができた。 お昼時なので腹ごしらえ。豚の背脂が尾道ラーメンの特徴らしい。 いざしまなみ海道へ!と思いきや、最初の島へは船で移動する。気持ち的にはフェリー移動はズルしたような気になるところ、実際は向こう岸が見えているくらい短距離。 出だしは街中や内陸の丘を通る、思ってたしまなみのイメージとちょっと違う。 と思っていたら、すぐに海沿いになる。サイクリングコースを示す車道の青線を信じれば良いので、道が正しいことを確信しながら走れる安心感がある。 島を一周するコースと、次の島に行くための分岐だけは見落としてはいけない。注意すべきところには青い看板に地図が書いている。 上り坂は3%くらいの傾斜で抑えられていて、橋なのでゴールまでの到達度が分かり精神的にはラク。それほどウンザリするようなものでもなかった(あくまで個人の感想)。 高い橋の直下など、普段ではなかなか見ることが出来ない景色も見られる。 チャリで来た!!!! 県境を超えると

2017 UX KANSAI #01 ブートキャンプ

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おかげさまで今年のUX KANSAIは35席が満員御礼で「スタッフの席ねぇから!」状態。 初回はHCD/UXDについての知識&技術についてのお話は少な目ながら、「学ぶ姿勢について学ぶ」ような本質的なテーマだった。この後の一年間学んで単なるワークショップ 体験 で終わるか、 経験 として骨肉化できるかの分かれ道になるくらい重要。 振り返ってみて私がUXデザインセミナーで学ぼうと思った動機も、本を読んで知識&技術を身に付けたつもりなのに、再現よくアウトプットが出せない不十分さを感じたから。何か足りない感じを「スキル=知識&技術+判断」という説明が言い表してくれた。 自分の判断力は棚に上げて、「判断」を軽んじた環境に囲まれていることもスキル学習の弊害だと思う。デザイナーの仕事に「ちょっと考えただけでこんなにお金とるの?」と反応する風潮があるのも、スキルではなく拘束時間に対して対価を支払う発想が前提があるからでないか。まずはスキルを習得する以前の話として、スキルという尊いものが在ることを理解していたい。 先に言ってくれたらいいのに? チームビルディングのワークショップの中で、ワークショップを進める作法についても学んでいる。これは、総力戦でデザインする時代の共通言語とも言える。 過去に受講生としてワークショップに参加して講師からお叱り(?)を受けた際に、正直「それなら先に言ってくれたらいいのに!」という気持ちが湧いたことを思い出した。←これを一年越しで思い出すくらいのトラウマさは必要悪なのかもしれない。 今回、改めて聞いてみると、講義の中で「実は先に言ってたんだ!」という事に気付いたし、言われてなお実践できない様子も目の当たりにした。 例えばタイムキープするよう釘を刺された直後は、どのチームもタイマーを仕掛けて取り組んでいたけれど、その次の次くらいのワークショップになるとタイマー仕掛け率がガクッと下がる。 言われた後でさえ充分ではない。身体に染み付いて、タイムキープされていない状態が気持ち悪くなるくらいまで発達しなければならない。 また、講義の中で「考えることは作業だ」「手が止まったら何も考えていないのと同じ」ということを先に話されている。でも、行き詰まって「う~ん」と考え込んでしまう。初回だし行き詰まる