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おまつり青年団

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義理の父から出動要請を受け、連休は妻の実家に帰省して集落のお祭りを手伝ってきた。昨今話題の民泊が提供する「現地の人とのふれあい」よりも踏み込んだ距離感で、なかなか非日常的な体験だったので、エスノグラフィー的に記録しておく。 突然の獅子舞参加 お祭りの前日から、集落の各家の前を獅子舞が舞っている。「明日のお祭りはよろしく」と顔合わせに行ったら、「人数が足りないから今すぐ獅子舞の後ろに入って!」と、不意打ちで獅子舞に参加することになった。 「裾を持ち上げて!」「そこで左回りや!」「後ろは立ったまま!」・・・文字通り右も左も分からなかった。師匠と弟子モデルで、まずは獅子舞の動きを教わる。 布陣としては、最低限でも提灯、笛、太鼓、獅子舞の前と後が必要。6人程度の青年団で、集落の路地をローラー作戦で数十軒回るのは骨が折れた。 喪中の家には獅子舞を控えるようだけど、スキップしようとした家のおばあちゃんから「舞ってくれ」とお願いされたこともあり、特に年配の方の獅子舞信仰は深そうに感じられた。 いくつになっても青年 非SNS情報網により伝わった「君が⚪︎⚪︎さんとこの婿さんか!偉いねぇ!頑張って!」と激励を頂く。獅子舞を回すのは青年団の役割で、青年団は集落でも応援されている存在だと感じられた。 隙あらば獅子舞・太鼓・笛を触りたがるチビッ子がいて、未来の青年団は明るいようにも見える。 しかし実際は、青年団と言っても年配の方を動員していて、青年と呼ぶべき年代が少ない。チビッ子は青年になると町の外に就職するからだ。そういえば、義理の弟も都会に出ている。 高齢化や過疎化と言うと、まずは行政が機能して住民が生活できる事が注目される。それとは別に、地域の文化を次世代に残すという視点もあった。 獅子舞はROCK 青年団は獅子舞のお礼として各家庭から数千円を手にし、前夜祭よろしくパァっと派手にやる。私もご馳走になった。「宵越しの金は持たない」ではないけど、獅子舞には男性的衝動をぶつけるROCK的な要素に溢れている。 獅子舞の曲が2周目に突入して不意を突かれたので訳を聞くと、ホテルのロビーみたいな聴衆が多い場所では気持ちが高まって、その場の気分で2周目に突入するというライヴ感ある理由だった。 お祭り当日